アスベスト有の不動産は売却可能?売主の義務についても解説

ご所有の古い建物の建材にアスベストが含まれている可能性があり、このまま無事に不動産を売却できるのかどうかでお悩みではありませんか。
健康被害のリスクが懸念されるアスベストは買い手からも敬遠されがちですが、正しい知識に基づいた適切な調査と透明性のある情報開示をおこなうことで、スムーズに手放すことは十分に可能です。
本記事では、アスベストに関する基礎知識から、不動産売却時における法的な説明義務、そして事前の調査から実務手続きまでの具体的な対策について解説します。
アスベストが含まれている可能性がある不動産の売却を検討されている方は、ぜひご参考になさってくださいね。
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アスベストとは?

不動産の売却を検討する際、まずはアスベストの基本的な知識からおさえておく必要があります。
まずは、アスベストの性質や、規制までの歴史について解説します。
鉱物としての性質と特徴
アスベストは石綿とも呼ばれ、自然界に存在する細い繊維状のケイ酸塩鉱物をまとめた名称です。
蛇紋石族と角閃石族に分かれ、白石綿など全部で6種類が知られています。
また、熱や火に強く、断熱性や防音性にも優れているため、以前は多くの建材へ利用されました。
薬品や電気にも強く、セメントと混ざりやすい性質から、幅広い建築部位で重宝された背景があります。
一方で、見た目だけで含有の有無を判断するのは難しく、同じ建材名でも製造時期によって使用状況が異なるでしょう。
そのため、売却前には建築時期や設計図書を確認し、必要に応じて専門家へ調査を依頼することが大切です。
利用拡大と使用禁止の歴史
日本では、明治時代からアスベストの輸入が始まり、高度経済成長期の建設需要とともに使用量が増えました。
とくに、1960年代~1990年代には、鉄骨造の耐火被覆や吹付け材へ広く用いられています。
しかし、健康への影響が明らかになるにつれ、1975年以降は段階的に規制が強化されました。
1995年には青石綿などが禁止され、2006年には含有率0.1%を超える製品の使用が原則禁止となっています。
さらに、2012年には例外品目もなくなり、製造や使用は実質的に全面禁止となりました。
そのため、2006年9月以前に着工した建物は含有の可能性を考え、資料確認や調査を進めると安心です。
使われやすい建材と健康被害
建物でアスベストが使われやすい場所には、吹付け材や保温材、屋根用スレート、外壁材、床材などがあります。
吹付け材は繊維が飛散しやすい一方で、成形板は通常の使用状態では飛散しにくいとされる建材です。
ただし、解体や改修で切断・破砕すると、細かな繊維が空気中へ広がるおそれがあります。
また、吸い込んだ繊維は肺に残りやすく、石綿肺や肺がん、中皮腫などの原因になる可能性があるでしょう。
そのため、普段の使用で安定している建材でも、工事を予定する際には専門的な事前確認が欠かせません。
売却時は建物の年代と使用部位を整理し、買主へ説明できる資料を整えておくことが大切です。
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アスベスト含有物件も売却可能?義務と心理

前章では、アスベストの基本について述べましたが、実際に物件をスムーズに売却できるか気になることでしょう。
ここでは、売主の説明義務や、購入検討者の方の心理的な傾向について解説します。
売主と仲介業者の説明義務
売却では、アスベストの使用に関する調査記録がある場合、その内容を重要事項説明で伝える必要があります。
宅地建物取引士は、調査記録の有無や結果を重要事項説明書へ記載し、契約前に買主へ説明する役割です。
一方で、売却のために新たな調査を必ず実施しなければならないとは、原則として定められていません。
しかし、設計図書や過去の報告書に含有を示す情報がある場合は、仲介会社へ正確に共有することが重要です。
また、知っている事実を伝えず契約内容と異なる状態が判明すると、契約不適合責任を問われる可能性があります。
そのため、手元の資料を早めに確認し、不明点も含めて誠実に開示しましょう。
購入検討者の方が購入をためらう理由
購入検討者は、アスベストによる健康への影響だけでなく、将来の改修費や解体費まで含めて物件を判断します。
含有の有無や使用場所がわからない状態では、購入後にどの程度の費用が必要か見通しを立てにくいでしょう。
また、改修時には専門業者の手配や飛散防止措置が必要となるため、手続きの複雑さを不安に感じる方もいます。
一方で、調査結果や対策方法が整理されていれば、必要な対応を具体的に検討しやすくなります。
さらに、見積もりや補助制度の情報があれば、買主は購入後の資金計画へ反映できるはずです。
そのため、曖昧なまま販売せず、判断材料をわかりやすく提示することが大切です。
調査と情報開示による利点
売却前にアスベスト調査をおこなうと、建物の状態を客観的な資料で示せるため、買主の不安を軽減しやすくなります。
含有が確認されなければ、将来の改修や解体に関する見通しを立てやすい物件として説明できるでしょう。
一方で、含有が判明した場合でも、場所や範囲が分かれば、除去費用や管理方法を具体的に検討できます。
また、調査報告書があれば仲介会社も根拠を持って説明でき、価格や引渡し条件の協議も進めやすくなります。
さらに、必要な対策費を見込めば、売主側も現実的な販売計画を立てられるはずです。
正確な情報開示は取引の納得感を高め、引渡し後のトラブル防止にも役立ちます。
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売却前にすべきアスベスト対策と実務の流れ

ここまで、売却時の義務や心理を解説しましたが、具体的な実務についてもおさえておきましょう。
最後に、売却に向けたアスベスト対策と一連の手続きについて解説します。
使用調査の手順と費用の目安
売却前の調査は、設計図書などを見る書面調査、現地で建材を確認する目視調査、試料を調べる分析調査の順に進めます。
まず、竣工図や修繕履歴から建築時期と使用建材を整理し、含有の可能性がある場所を絞り込みましょう。
書面だけで判断できない場合は、建築物石綿含有建材調査者などの有資格者が天井や外壁、配管周辺を確認します。
また、疑わしい建材は一部を採取し、専門機関で含有の有無や割合を分析する流れです。
費用は書面調査が2万円~5万円ほど、分析は1検体3万円~8万円程度が目安となります。
そのため、調査箇所と自治体の補助制度を確認し、総額を把握してから依頼すると安心です。
重要事項説明書への記載手順
調査報告書が完成したら、売主は仲介会社へ提出し、販売資料や重要事項説明書へ反映してもらいます。
重要事項説明書には、調査記録の有無や調査日、調査者、対象箇所、結果などをわかりやすく記載しましょう。
また、確認済みの内容と未調査の範囲を明確に分ければ、買主が誤解するリスクを抑えられます。
宅地建物取引士は契約前に書面を交付し、買主へ内容を説明する役割を担います。
一方で、専門用語だけでは伝わりにくいため、報告書の概要や必要な対応も合わせて整理すると良いでしょう。
除去などの対策を踏まえた売却戦略
アスベストが確認された場合は、除去・封じ込め・囲い込みのいずれかを、建材の状態や売却方針に合わせて検討します。
除去は対象建材を撤去する方法で、将来の管理負担を減らしやすい一方、費用と工期が大きくなりがちです。
封じ込めは薬剤で表面を固め、囲い込みは板材などで覆って飛散を防ぐ方法となります。
また、工事をせず現状のまま売る場合は、対策費の見積もりを用意し、価格や責任範囲を契約条件へ反映しましょう。
さらに、アスベスト物件の取扱実績がある買取業者へ相談する方法もあります。
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まとめ
アスベストは耐火・断熱性に優れ広く使われましたが、健康被害の恐れから2012年までに製造・使用が禁止されました。
宅地建物取引業者には調査記録の有無や内容を説明する義務があり、売主も事前に調べて開示すれば、購入検討者の不安を減らせます。
売却前に専門家の書面・現地調査をおこない、含有時は除去対策や費用を踏まえて販売戦略を立てると良いでしょう。
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アシストプラン株式会社
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