不動産の査定って?表話・裏話
・机上(きじょう)査定
売るのはもう少し先になりそうだけど、その時に備えて何となくの相場を知っておきたい、という方におすすめです。
不動産会社さんに「売るのはもう少し先ですが、机上査定して頂けますか?」と先に聞いておくと、その後にしつこい営業をされなくて良いと思います。
土地の査定をお願いする場合には、住所(または地番)、おおよその面積がわかると良いです。
土地、建物の査定をお願いする場合は住所(または地番)、おおよその面積のほか、建物の築年数、間取りがわかると良いですね。
マンションの査定にはマンション名と階数、間取りだけでも大丈夫です。
机上査定ではその名の通り立地条件や路線価、周辺の販売状況を参考に机上で算出されるので、実際の土地や建物の状況、周辺環境などが考慮されていない概ねの金額となります。
住所は教えたくない、という方は土地の状況(土地の形はどんな形か、どの方向の道路に接しているか、道路の幅は何mあるかなど)を具体的に伝えられる準備をしておくと良いですね!
査定結果は3日前後が目安になると思います。
・訪問査定
近々に売ることを検討している、または具体的に売れる金額を知りたい!という方におすすめです。
実際に物件を見せて頂き、その土地や建物の状況(痛みや汚れ、販売するにあたり必要になりそうな事など)、周辺環境などを不動産会社の目線から確認をします。
土地や建物の資料が無い場合でも、不動産会社さんがある程度の資料は準備が出来ますので心配はいりません。
いざ売却、となった際にトラブルが起こらないよう役所調査も行う事が多いので、査定結果が出るまでに1週間~10日くらいかかると思って頂けると間違いありません。
算出方法
・収益還元法
賃貸収益物件の際に用いられる方法です。
主に1年間の収益を利回り(還元利回り)で割って算出します。
・原価法
中古住宅の際に多く用いられる方法です。
新たに新築した場合の価格を仮定して、そこから築年数に応じた減価額を引いて算出します。
・取引事例比較法
土地やマンションの際に多く用いられる方法です。
近隣で条件の似た物件の成約事例を探し、立地条件や時期、個別性などを加味して算出します。
不動産流通推進センターで定めた価格査定マニュアルを利用して算出する不動産会社さんが多いです。
・マニュアルを利用すれば大抵の不動産会社さんの金額はほぼ同じになるはず。。。ですが、実際にいくつかの不動産会社さんにお願いをすると、金額に違いが出てびっくりすることもあります。
その理由の大半は、査定を依頼した会社さんが、売却の依頼を取りたい(物件を預かりたい)!と思って、査定額を高く算出するというものです。
成約事例の中で成約金額の低いものは外して、高いものだけを参考にしたり、評点を高くすることで査定額を高く算出することも可能なのです。
もちろん査定額が高いことは嬉しいことなのですが、査定額=売れる金額ではないので、その会社に査定額で売却依頼をしても、いつまでも売れずに残ってしまう。ということもあるのです。
依頼を受けたいがために「うちならこれで売れますよ!」と相場に見合わない高い査定額を出され期待をしていたら、依頼を受けた後に今度は売りたいがために「これじゃ売れないから金額下げましょう!」と言われたら、がっかりしてしまいますよね。
思いがけない高い査定が出た際には、その査定額の根拠を聞いてみるのも良いかもしれませんね。
売却価格の決め方
・査定額が出たら売却価格を決めましょう。査定額はあくまでも最近の傾向から算出された売れるであろう金額です。
だからと言ってその金額にしなければならないわけではありません。
急いで売る理由が無ければ少し高めに金額を設定して、売れるのを待つのも1つの方法です。
そろそろ売ってしまいたいなと思った時に金額を少し下げることも可能です。
住宅ローンの借り入れが残っていれば尚更その残高以上で出来れば売りたいところですね。
急いで売りたい場合には、査定額より少し安くして購入者の目に留まるようにするのも方法です。
一番スピーディーで面倒の無い方法は不動産会社買取りです。基本的には引渡し後の責任も無いので安心ですが、査定額より金額が下がってしまうのが難点です。
売却を遅くすることによって、固定資産税の負担や物件のメンテナンス、建物の経年による価値の減少などマイナス面が生じてしまうことも気をつけなければいけませんね。
・売却の理由、売却の希望時期、売却時期によって生じるメリット・デメリットをふまえて考えることが大切です!
売却の依頼をお願いする不動産会社の選び方
・売却の依頼をしてからめでたくお取引が終わるまでの間の長い期間(もしくはお取引が終わった後も!)のお付き合いとなりますので、相性の良い担当者を選ぶのが良いと思います。
販売を始めて成約となる間にはご自身のご都合に変化があったり、販売方法の相談、変更などもあるかもしれません。また、売却理由も様々だと思います。何でも相談が出来る、そしてその時々の状況を踏まえ気持ちに寄り添ったご提案が出来る担当者が理想ですね。
そのためにもいくつかの会社さんにまずは聞いてみることをおすすめします!