相続で使う名寄帳とは?取得時の注意点についても解説

ご家族が亡くなり相続手続きを始めたいものの、故人が所有していた不動産の全体像が正確に把握できずにお困りではありませんか。
財産の調査漏れをそのままにしてしまうと、後になって遺産分割協議のやり直しが発生したり、相続税の申告漏れによるペナルティを受けたりするリスクがあるため注意が必要です。
本記事では、特定の人物が所有する不動産を一覧で確認できる「名寄帳」とは何かをはじめ、相続発生後に取得が必要となる具体的なケースや、取得・確認時の注意点について解説します。
円滑に財産調査を進めたい相続人の方や、遺産の中に不動産が含まれている可能性がある方は、ぜひご参考になさってくださいね。
▼ 不動産売却をしたい方はこちらをクリック ▼
売却査定フォームへ進む
名寄帳とは?

名寄帳には主に、特定の人物が所有する不動産の一覧情報が記載されています。
まずは、名寄帳の基本的な定義と記載される情報の範囲について解説していきます。
土地や家屋の一覧表
名寄帳とは、特定の方が1つの市区町村内で所有する土地や家屋を、所有者ごとに整理した公的な一覧表です。
自治体によっては「固定資産名寄帳」や「固定資産課税台帳兼名寄帳」など、異なる名称で扱われています。
市区町村は固定資産税を計算するため物件別の課税台帳を作成し、その情報を納税義務者単位でまとめて名寄帳に反映する仕組みです。
また、土地は所在地・地番・地目・地積・評価額、家屋は家屋番号・種類・構造・床面積などを確認できるでしょう。
相続人同士で同じ情報を共有しやすく、所有不動産の所在地や規模を客観的に整理できるため、相続手続きを支える大切な資料として役立ちます。
課税明細書との違い
固定資産税の課税明細書にも土地や家屋は記載されますが、名寄帳とは確認できる物件の範囲が異なります。
課税明細書は税額を知らせる書類であり、非課税の私道や墓地、免税点未満の不動産が載らない場合もあるのです。
土地の課税標準額が30万円未満、家屋が20万円未満であれば固定資産税が課されず、課税明細書自体が届かないケースも考えられるでしょう。
一方で、名寄帳には非課税物件や免税点未満の不動産にくわえ、共有者ごとの持分まで記載されることがあります。
課税明細書だけでは見落としやすい物件も含め、所有状況をまとめて確認できる点が、相続時に名寄帳を利用する大きな利点です。
管理は市区町村単位
名寄帳は全国の不動産を一括管理する資料ではなく、固定資産税を管轄する市区町村ごとに作成されています。
各自治体の名寄帳に載るのは原則として行政区域内の土地や家屋だけであり、別の地域にある物件は確認できません。
そのため、故人が複数の市区町村に不動産を所有していた可能性がある場合は、心当たりのある自治体へ個別に請求する必要があります。
調査先を見落とさないためには、過去の住所、納税通知書、権利証、通帳に残る税金の支払い履歴なども手がかりになるでしょう。
ただし、東京23区内は東京都が固定資産税を扱いますが、名寄帳は不動産が所在する区ごとに取得する必要があります。
▼この記事も読まれています
家を相続したときの手続きの流れとは?自分で手続きできるケースをご紹介
▼ 不動産売却をしたい方はこちらをクリック ▼
売却査定フォームへ進む
相続時に名寄帳の取得が必要なケース

前章では名寄帳の基本について述べましたが、実際に取得が必要なのは、どのような時なのでしょうか。
ここでは、相続発生後に名寄帳を取得すべき代表的なケースについて、解説します。
不動産の相続財産調査
相続財産調査は、亡くなった方が所有していた預貯金や有価証券、不動産などを種類ごとに確認する重要な作業です。
遺産分割協議や相続税申告を正しく進めるには、土地や家屋を含む財産を漏れなく把握しなければなりません。
しかし、家族が知らない投資用物件、遠方の山林、先代から受け継いだ土地などが残されている場合もあるでしょう。
そこで名寄帳を取得すれば、手元の書類や記憶だけに頼らず、公的な記録をもとに所有不動産を効率よく洗い出せます。
非課税の私道や共有持分も確認できるため、申告漏れや遺産分割協議のやり直しを防ぎ、相続人間で情報を共有する資料としても有用です。
課税明細書の紛失時
固定資産税の課税明細書は、毎年送付される納税通知書に同封され、所在地や地番、評価額などを確認できる基本資料です。
ところが、遺品整理をしても見つからない場合や、故人がどこに保管していたのかわからないケースもあります。
納税通知書や課税明細書は原則として再発行されないため、その際は名寄帳の写しを取得して代替資料にすると良いでしょう。
また、名寄帳には課税明細書に載らない非課税物件や免税点未満の不動産が記載されることもあります。
手元の書類が不足していても、管轄する市区町村へ適切に請求すれば、相続手続きに必要な物件情報を漏れなく改めて整理しやすくなるでしょう。
共有不動産がある場合
共有不動産とは、1つの土地や家屋を夫婦、親子、兄弟など複数人が持分に応じて所有している物件です。
固定資産税は共有者全員に納付義務があるものの、納税通知書は代表者1名へまとめて送られるのが一般的となっています。
そのため、故人が代表者以外の共有者だった場合、遺品に残る通知書だけでは共有持分を把握できない可能性があるでしょう。
また、自宅周辺の私道や親族から受け継いだ土地が、本人も意識しないまま共有名義になっているケースも少なくありません。
名寄帳では、単独所有の物件と共有持分をあわせて確認できるため、見落としを防ぎ、相続財産の全体像をより明確にできます。
▼この記事も読まれています
相続における「寄与分」とは?要件や特別寄与料について解説
▼ 不動産売却をしたい方はこちらをクリック ▼
売却査定フォームへ進む
名寄帳の請求者と取得や確認に関する注意点

ここまで、名寄帳が必要な場面を解説しましたが、取得や確認の際に気をつけるべきポイントも、事前におさえておきましょう。
最後に、名寄帳の請求権者やデータの正確性に関する注意点について、詳しく解説していきます。
請求できる方の範囲
名寄帳には所有不動産や評価額などの個人情報が含まれるため、請求できる方は原則として所有者本人や相続人に限られます。
所有者が亡くなっている場合、法定相続人は相続財産を調査する目的で取得を申請できる立場です。
手続きでは運転免許証などの本人確認書類にくわえ、被相続人の死亡と申請者との相続関係を示す戸籍謄本や除籍謄本が求められるでしょう。
また、戸籍一式の代わりに、法定相続情報一覧図の写しを利用できる自治体もあります。
代理人が請求する場合は委任状なども必要になるため、二度手間を避けるためにも事前に担当窓口へ確認して必要な書類を漏れなくそろえると安心です。
各市区町村での手続き
名寄帳は市区町村ごとに管理されているため、複数の地域に不動産がある場合は、それぞれの自治体で申請します。
たとえば、自宅のある市と山林のある町が異なるなら、双方の税務課や資産税課などへ個別に請求する流れです。
遠方で窓口へ行けない場合でも、多くの自治体では郵送請求に対応しているため、現地へ出向かず取得できるでしょう。
その際は申請書、本人確認書類の写し、相続関係を証明する資料、手数料、返信用封筒などを同封します。
ただし、交付手数料の支払い方法や必要書類、請求方法は自治体によって異なるため、自治体ごとの公式案内を事前に確認することが大切です。
登記簿との情報の違い
名寄帳は固定資産税を課税するための台帳であり、現在の所有者や権利関係を公的に証明する登記簿とは役割が異なります。
固定資産税は原則として毎年1月1日時点の所有者に課されるため、名寄帳もその時点の情報を基準に作成される資料です。
そのため、年の途中に売買、贈与、相続による所有権移転登記をしても、名寄帳の名義へすぐ反映されないことがあります。
したがって、名寄帳は所有不動産を幅広く洗い出す手がかりとして利用し、最新の名義や抵当権などは登記簿で確認しましょう。
法務局で登記事項証明書を取得すれば、現在の所有者だけでなく、正確な権利関係や担保の状況まで把握できます。
▼この記事も読まれています
相続空家の特例とは?共有名義の物件への適用条件も解説!
▼ 不動産売却をしたい方はこちらをクリック ▼
売却査定フォームへ進む
まとめ
名寄帳とは、1つの市区町村内で特定の個人が所有するすべての土地や家屋を、非課税の物件なども含めて一覧にまとめた公的な書類です。
相続が発生した際、課税明細書の紛失時や、代表者以外には通知されない共有物件も含めて正確な不動産調査をおこなうために名寄帳の取得が必要です。
名寄帳の請求は相続人などが各市区町村でおこないますが、情報は毎年1月1日時点のものとなるため、最新の権利関係は登記簿で確認すると良いでしょう。
高崎市で不動産の売却・買取をご検討中なら、アシストプラン株式会社にお任せください。
不動産売却における、仲介と買取の両方をお客様の状況にあわせてご提案させていただきます。
ぜひお気軽にご相談ください。
▼ 不動産売却をしたい方はこちらをクリック ▼
売却査定フォームへ進む

アシストプラン株式会社
高崎市に根ざした地域密着の姿勢を大切にし、誠実で親身な対応を信条としています。
不動産売却は人生の大きな節目だからこそ、確かな知識と真摯な姿勢で、一人ひとりに最適なご提案を心がけています。
■強み
・高崎市を中心に数多くの不動産売却実績
・地域に精通したスタッフによる丁寧な提案
・信頼関係を重視したきめ細やかな対応
■事業
・土地 / 戸建て / マンションの売却相談
・資産価値を引き出す戦略的な売却支援
・高崎市内の地域事情に配慮したご提案
0120-860-270
土地
戸建て
マンション
事業用物件
賃貸