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空き家が劣化すると生じるデメリットや劣化を防ぐための方法について解説

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カテゴリ:お役立ちコラム

空き家が劣化すると生じるデメリットや劣化を防ぐための方法について解説

建物は、年月の経過とともに劣化していくものですが、人が住んでいれば、修繕したりメンテナンスしたりできるため、劣化を食い止めながら維持していくことができます。
しかし、人が住まなくなった空き家は、急速に劣化が進み、さまざまなデメリットが生じるため注意が必要です。
そこで今回は、空き家が劣化する主な原因や、劣化することで生じるデメリット、管理・メンテナンスの重要性について解説します。
空き家を所有している方は、ぜひ参考にしてみてください。

空き家が劣化する主な原因

空き家が劣化する主な原因

親から相続した実家や、住み替え前に住んでいた家など、今後住む予定がないまま空き家を放置しているケースは少なくありません。
しかし、空き家を放置すると劣化が進み、大きな地震や台風などによって倒壊するリスクがあります。
したがって、空き家を所有している方には、適切な管理をおこなう義務があるのです。
空き家の管理をおこなうにあたって、そもそもなぜ空き家は劣化が早いのか、その主な原因について解説します。

原因1:換気不足

人の出入りがなくなった空き家は、ドアや窓を閉め切っているため湿気がこもり、常に湿度が高い空間になっています。
湿度が高いと、カビが好む環境になり、そのまま放置すると木材を腐食させ、柱や梁といった建物の躯体部分に大きなダメージを与える可能性があります。

原因2:雨漏り

放置された空き家では、雨漏りが発生しているケースが少なくありません。
人が住んでいれば、雨漏りに気付き修繕することができますが、空き家の場合は、雨漏りが発生している箇所が壊れたままの状態が続くことになります。
雨が屋内に入り込むことで、室内は湿気が高くなるだけでなく、木材などが濡れたままの状態で放置すれば腐食が進み、建物が劣化する原因になってしまうのです。

原因3:給排水管の損傷

人が住まなくなると、水を使用することもなくなるため、水道管に錆が発生し、破損の原因になる恐れがあります。
排水管も同様、長期間使用しないことで乾燥し、ひび割れが起きる場合もあります。
損傷した給排水管を放置すると、水漏れが発生し、建物の基礎部分まで腐食する可能性があるのです。

原因4:害虫の発生

空き家を放置すると、シロアリやネズミといった害虫や害獣の住処になることも考えられます。
そうなると、柱や壁などが破損したり、電線をかじってショートさせたりなどのダメージを受けるため、建物の劣化が早くなるのです。

空き家が劣化すると生じるデメリット

空き家が劣化すると生じるデメリット

次に、空き家が劣化してしまうとどのようなデメリットがあるのかについても考えてみましょう。
主なデメリットとしては、以下のようなことが挙げられます。

デメリット1:売却しにくくなる

今は使用していなくても、将来空き家を売却する予定がある方もいらっしゃるでしょう。
しかし、劣化してしまった空き家は、見た目が悪く、なかなか買主が見つからない可能性が高いです。
また、空き家を放置していたということは、管理義務を果たしていないと判断されます。
そのような売主に対して、あまり良いイメージを持たない買主もいるため、売却しにくくなることが予想されます。

デメリット2:賃貸物件にする際には多額の費用がかかる

空き家に住むつもりはないけれど、売却にも踏み切れないという方にとって、賃貸物件として利用するのも選択肢の1つです。
しかし、長期間放置され、劣化してしまった物件を賃貸物件にしても、借主が見つからない可能性があります。
見た目をきれいにするためにリフォームをする場合、当然のことながら、多額のリフォーム費用がかかります。
その費用を回収できる保証はないため、空き家を活用することも視野に入れている場合は、劣化しないようにメンテナンスすることが大切です。

デメリット3:特定空家に指定される場合がある

空き家の損傷がひどく、地域の環境や治安に悪影響を及ぼしかねないと自治体が判断すると、「特定空家」に指定される場合があります。
本来、建物が建っている土地については、「住宅用地の特例」により、固定資産税の軽減措置の対象です。
しかし、特定空家に指定されると、軽減措置の対象外となり、固定資産税が跳ね上がります。
また特定空家に指定され、自治体から改善するよう助言や指導、勧告などを受けても応じない場合は、行政が所有者に代わって空き家を解体・撤去する「行政代執行」がおこなわれます。
行政代執行によりかかった費用は所有者に請求され、支払えない場合は、財産を差し押さえられる可能性もあるのです。

デメリット4:倒壊や火災が発生する恐れがある

先述したように、空き家の劣化が進むと、地震や台風などが起こった際に倒壊する恐れがあるため危険です。
また、劣化した状態で放置された空き家は、放火犯のターゲットになりやすく、空き家が火元になって火災が発生するケースもあります。
ネズミが電線をかじったことが原因で火災が発生することもあり得ます。
空き家が原因で、近隣の住民や通行人がケガをしたり、隣家が損傷したりすると、所有者が責任を問われ、大きなトラブルに発展する恐れがあるのです。

空き家の劣化を防ぐための管理方法

空き家の劣化を防ぐための管理方法

空き家を放置すると急速に劣化が進み、さまざまなデメリットが生じることを前章で解説しましたが、そのような事態になるのを防ぐためには、管理やメンテナンスが必要です。
そこで最後に、空き家の劣化を防ぐための管理方法について解説します。
空き家を所有している方は、以下のような管理・メンテナンスをおこないましょう。

空気の入れ替えをおこなう

空き家が劣化する原因の1つとして、換気不足によって屋内に湿気がこもることを前章で挙げました。
湿気は、カビの発生や木材の腐食の原因となります。
屋内にこもった湿気を外へ逃がすために、定期的な換気が必要です。
下駄箱やクローゼットなどの扉も開け、家全体の空気を入れ替えましょう。

給排水管の劣化を防ぐ

給排水管が劣化する原因は、長期間水を流さないことです。
したがって、空き家になったときに水道は解約せず、定期的に通水をおこなうことが大切です。
また、排水口は、「封水」が溜まる仕組みになっています。
通水することで排水口を水でふさぎ、下水管からの悪臭や、虫などの侵入を防ぐ効果もあります。
すべての蛇口から水を出し、1分間ほど水を出したままにしておきましょう。
そうすることで、水道管の錆を洗い流し、封水も溜まります。

害虫・害獣を駆除する

シロアリやネズミといった害虫・害獣の住処になることも、空き家の劣化が進む原因の1つです。
したがって、害虫や害獣が空き家に入らないような対策をすることが大切です。
もし、空き家でシロアリが発生した場合は、業者に依頼して駆除してもらいましょう。
ネズミ対策には、忌避剤を散布すると効果的です。
また、害虫や害獣の住処にならないよう、定期的に掃除することも大切です。
月に1回程度は、ホコリを外に掃き出し、きれいな状態を保つようにしましょう。
しかし、遠方に住んでいて、頻繁に管理に訪れることができない方もいます。
そのような場合は、空き家管理サービスに依頼するのもおすすめです。

まとめ

空き家は劣化が急速に進み、湿気や雨漏り、給排水管の損傷によって、建物に大きなダメージを与える可能性があります。
劣化した状態で放置すると、地震が起こった際に倒壊したり、火災が発生する場合があり、大きなトラブルになるケースも少なくありません。
したがって、空き家を所有している方は、空き家の劣化を防ぐために、定期的に現地に訪れ、換気や通水、清掃といった管理をおこなうことが大切です。


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